タケコプター 第2章
PCで過去問解いてたらなんか書き置いててすっかり忘れていたもんが出てきたんで載せときます。
改めて読むと、なんだ此奴、って言いたくなるような文章ですね。
ということで僕は途中で読むのをやめましたが、読みたい人はどうぞ。
第2章 類似品
俺が高校に入学したころ。
競合他社から「ヘリトンボ」が発売された。価格はなんと、タケコプターの1/1000以下だ。それでも貧乏学生の俺には手が出ない。足が出てしまう。
「人類総飛行時代の幕開けだ!」
というキャッチコピーの下、ヘリトンボは、それ自身が飛ぶように売れ、店頭では
「いつ入荷するんだ?」「入荷見込みが立たない状況でして・・・。」という会話が繰り返された。
また、急増するそれに対し、政府としても航空法の改定をこれ以上先延ばしにすることはできなかった。内容としては、結局、自動車のそれとあまり変わらないものとなった。
航路を整備し、光線でその境界線を引く。夜になったら光線が眩しいじゃないか!という反対派もいたようだが、そうでなくても、街は明るい。結局は航路を作ることになり、交差点では、航路の光線の色を変えることで、信号の役割を持たせた。
標識は、物理的にも、法律的にも立てられなかった。もっとも、空中に標識を固定してしまえば良かったのだが、それはなされなかった。
運転免許に関しては、一番の問題となった。家族旅行での利用を考え年齢制限を設けるな、とか、いや、プロペラの高速回転は子供には非常に危険だから子供の手に届く場所に保管してはならない、とか、歩行者に免許がいらないのと同様に個人用超小型飛行装置にも免許は必要ないだろう、など、大きな波紋を呼んだ。結局は小学生から発行するということころで落ち着いた。
同時に、空地(くうち、すなわち空における土地の事であって、あきちではない。)に関する法律も作られ、日本初の空中浮遊建造物として、国会議事堂が建設された。空地の整備のため、近く消費税が30%に引き上げられるという。
ともあれ、これでキャッチコピー通り、人類総飛行時代の幕開け!と思われたが、このヘリトンボ、見た目はタケコプターに似ているが性能がよろしくない。
おもな症状としては、
・「プルル、プスンプスン」という音とともに、一時的に制御不能になることがある。
・電池の消耗が激しい
などだ。とても使い物にならない。事故も多発しているようだ。
さらに、A国やB国でも安価な類似品の大量生産し始めたが、どれも欠陥商品だった。いつになったら信頼のおける商品を作れるのだろうか。いや、これも悪しき伝統ではないか。俺としたことが、なんたる愚問だ。
その後も墜落事故が絶えず、街中には「頭上注意」の文字が躍る。
どう注意しろというのか。苦笑する俺のすぐ後ろで「ガッシャーーン」という大きな音が。
また墜落事故が起きたようだ。
続きらしきもんとか他の書置きも出てきたんで、試験が終わるまではそれを載せます。
では。