Kudryavka Niimiが適当に喋る感じのあれ。

ネットワークエンジニア見習いの日常系ブログです。鉄道や野球や漫画アニメとか、趣味関係の話が多めになる予定。

どらふと!

明日はドラフト会議ですね。
というわけで、ここ2本はちょっとネタに走っていましたが、まじめな話を。
 
去年、ジャイアン原辰徳監督の甥である、東海大学菅野智之投手はジャイアンツの単独指名かと思われていました。
が、日本ハムが強行指名し、抽選の結果、交渉権はファイターズとなりましたよね。
しかし、結局交渉はまとまらず、菅野投手はプロ野球浪人という形になってしまいました。
ただでさえ短いプロ野球生命を、誕生の段階で1年棒に振ってしまったわけです。
とても残念なことだと思います。
 
僕はジャイアンツファンですが、最初は、プロ野球の道を蹴るとは生意気だな、と思ってしまいました。
長野、内海両選手のときも、同じようなことを思っていました。
しかし、その判断は間違っていなかったのかもしれない、という気もしてきています。
 
野投手の場合、交渉権はファイターズでしたから、もしあのまま入団していたら、プロとしてのキャリアはまず日本ハムからとなります。
プロに入ってから、やっぱりどうしてもジャイアンツに入りたい、と思っても、本人ができることはFA権行使くらいしかありません。
大学からですので、FA権取得までは最低限7年かかります。このころには、菅野投手は30歳くらいになってますね。
そこから移籍したとして、現役はおよそ10年といったところでしょう。
そして、FAで移籍します。しかし、
「またジャイアンツは金を使って勝とうとしている!」
などという理不尽な批判がなされることでしょう。
実際、杉内投手も村田選手も、金で獲得したと言われました。
杉内投手は前球団とのわだかまりをきっかけにして、最終的にはジャイアンツよりも高い年俸を提示された(マスコミの推測ですが)上で、それを蹴ってジャイアンツ入りを決めました。
村田選手は優勝争いできるチームでプレーしたいという理由から、FAでジャイアンツに移籍しました。
職業選択の自由という基本的人権を主張しただけで、さまざまな非難を浴びることになったのです。
FA以外に、トレードということも考えられますが、相手のあることですし、金にものを言わせて、という非難も避けられないでしょう。
 
プロ野球浪人をする場合、次の年のドラフトでジャイアンツが交渉権を獲得すれば、金銭に関係なく入団できます。ただし、ろくに実戦も積めず、その才能を潰す可能性があります。プロ野球寿命は1年短くなります。FA取得ルートよりも早くジャイアンツに入団できるかもしれませんが、一方で大きなリスクもあります。
 
ドラフト指名制度は、少なからず職業選択の自由を脅かす危険性をはらんでいると思います。
かといって、ドラフト指名制度をやめてしまえば、強いチームと弱いチームの格差ができてしまいます。
それこそ金だけの駆け引きになるでしょう。
選手がいなくなる球団も出てくるかもしれません。
ドラフト制度は必要であると言えるでしょう。
ドラフト制度がある以上、職業選択の自由は、FA制度と、指名された球団に行くか、それともプロの道に進まないかという選択によってのみ保護されるのではないでしょうか。
球団選択の自由は職業選択の自由ではない、と言う人もいますが、プロ野球選手というのはあくまでも職種の一つです。製造業、銀行業、といった、大まかなくくりでしかありません。
 
あなたは、経営の安定したA社の入社試験に落ち、今にも潰れそうなB社の試験には受かりました。
あなたはB社で働きたいですか?来年まで待って、もう一度A社の入社試験にチャレンジしますか?
選ぶのはあなたです。職業選択は自由なのですから。でも、そのリスクを負うのはあなたです。
 
野投手は、ジャイアンツへ強いこだわりを持っていました。そのため、ファイターズと契約を結ばず、プロ野球浪人しました。前述のように、その才能を潰してしまうかもしれませんし、プロ年数は1年短くなります。
ですが、自分の進路を決めるのは自分なのです。どのような結果になっても、自己責任です。
 
この両者に、本質的な違いは感じ取れません。
ですから、プロ野球浪人は批判すべきことではないと思います。
 
本当のところ、トレードやFA人的補償職業選択の自由に反していると言えると思いますが、長くなりそうなのでやめておきます。
 
実際、菅野投手がどれほどジャイアンツへのこだわりを持っているのか、持っていないのかは定かではありませんが、大人が自分の就職先を自分で決定するのは当然のことです。
明日のドラフトでどのような結果が待っているでしょうか。
それは、神のみぞ知るなんとやら。
野投手がジャイアンツ入りするならば、アンチの声など無視して頑張ってもらいたいと思います!
 
風邪はまだ治りません。