Kudryavka Niimiが適当に喋る感じのあれ。

ネットワークエンジニア見習いの日常系ブログです。鉄道や野球や漫画アニメとか、趣味関係の話が多めになる予定。

想いは、通じる。

本日最後の授業、中国語。小テストとも定期試験ともつかない中テストを終え、俺は疲れ切っていた。
完全に不意打ちだった。
5時限目に、そんな体力が残っているはずもなかった。
ぐったり。

試験終了後は、誰かと連れ立つこともなく満員の通勤電車に揺られ、ズタボロになりつつ自宅の最寄り駅まで辿り着く。
いつも通りの通りを歩いていた時だった。
まあ、そこまでの道のりがいつも通りじゃなかったのかと問われれば、いつも通りなのだが。
要するに、いつもの帰り道の道中である。
後ろから、何やら音を立てて近づいてくる気配が。
しかし、その音の方に関心を向ける者は誰もいない。
まさか、この音は俺にしか聞こえていない?
妖もんにでも出会っちまったのか?
いや、ひょっとすると、俺が今まで生きてきた中で最も縁遠いと思われた、運命の出会いという奴なのか?
はたまた、幻聴なのだろうか?
振り返ると、そこには…







小学生らしきチャリンコ軍団が、ベルをけたたましく鳴らしながら走ってきていた。
うるせぇ。
チャリンコ軍団は俺を追い抜き、ベルの音も遠ざかりかける。
しかしその時、俺とチャリンコ軍団の目の前の信号は丁度赤に変わった。
運悪く、信号待ちをチャリンコ軍団と共にすることになってしまった。
何が楽しいのだろう、まだベルを鳴らし続け、その音を上回る音量で話し始めてしまった。
うるせぇうるせぇ!
キッと睨みつけるように視線を向ける。
すると、チャリンコ軍団はベルを鳴らすのを止め、心なしか声のボリュームも抑えて喋り始めた。
想いは伝わるものだなぁ。
少し静かになった横断歩道の前でそんな感慨に浸りながら尚も信号待ちを続けていると、今度は車道から爆音が。
エンジン音が異常にうるさく、BGMをガンガンにかけたバイク軍団がやってきたのだ。



俺は目を伏せて、見て見ぬ振りをした。
どうか、目が合いませんように。